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【北海道のジンギスカン】2種類の焼き方で食べるオイシイ羊肉

2014/7/24

北海道のジンギスカン

ジンギスカンとは羊肉と野菜を焼いて食べる料理。北海道民のソウルフードと呼ばれ、北海道を代表する郷土料理として有名です。北海道以外にも岩手や長野の一部地域でも郷土料理として親しまれています。北海道が特にジンギスカンと関わりが深いのは、明治時代に国策として羊毛を生産することを発表し、滝川・月寒・茨城の友部・愛媛の北条・熊本の5箇所に種羊場が設置されたことと関係があります。当時は肉食の習慣が乏しく、特に羊肉は独特の臭みがあるので、人々の口にあいませんでした。しかし、羊毛だけじゃなく肉も無駄なく活かすために生まれた料理の一つがジンギスカンだったそうです。確かに、牛肉や豚肉と異なり、羊肉は独特のクセがあるので、好き嫌いが分かれる食べ物ですが、逆にそのクセが近代の北海道民を虜にしてきたと言えるかもしれません。

▼ジンギスカン
札幌
▼羊
ジンギスカン

ジンギスカンには大きく2つの流れがあります。タレ付きジンギスカンと生ジンギスカンです。前者は滝川にルーツがあり、後者は札幌月寒にルーツがあります。種羊場の開設と関係が深いです。函館・帯広・釧路は生ジンギスカンを食べることが多く、空知と道北はタレ付きジンギスカンを食べることが多いそうです。私は両方のやり方で食べたことありますが、どちらもおいしいですよ。ジンギスカンには専用の鍋が用いられることが多く、それらはジンギスカン鍋と呼ばれます。中央部分が盛り上がり、溝が入っている鍋です。

▼月寒流
ジンギスカン -さっぽろジンギスカン-

鍋の構造はその流派によっても少し異なります。生ジンギスカンを焼く鍋は火力を重視しているのか、火が通りやすいように鍋に穴があいています。タレ付きジンギスカンの場合は焼く場所とタレを溜める場所があり、穴が空いていないのが特徴。肉と野菜のうまみが周りにプールされ、野菜に味を染み渡らせるのです。うどんやラーメンをプールに入れ、旨味を全て吸い取らせて食べるとこれまた美味しいですよ。各家庭でもジンギスカン鍋を持っているほど一般に浸透し、ジンギスカンがいかに北海道に根付いているかがわかります。特に桜の季節やちょっとしたイベントの締めには野外でジンギスカンパーティーが度々行われ、親睦を深めるツールとして重宝されています。

▼滝川流
ジンギスカン -松尾ジンギスカン滝川本店-

羊肉にも種類があり、生後1年以上の羊の肉であるマトン(成羊肉)と生後1年未満の羊の肉であるラム(仔羊肉)に大別されます。生後どれくら経っているのかは前歯の数で判断することも多いとか。国産の羊も流通されていますが、多くの場合はオーストラリアとニュージーランドから輸入しています。最近は羊肉だけではなく、豚肉や鹿肉もジンギスカンに用いられるようになりました。ちなみに、下記は松尾ジンギスカンの羊肉で、タレ付きジンギスカンです。

生ジンギスカンはこのような感じ。袋の中でタレに浸かっていません。

豚肉ジンギスカンと鹿肉ジンギスカンはこんな感じ。私が食べた鹿肉ジンギスカンは結構臭みがありましたが、熟成加減や鹿の解体処理方法によっても異なるようです。

滝川や札幌月寒以外にも、ジンギスカンに関わりが深い場所あります。名寄煮込みジンギスカン、南幌ジンギスカン、厚真ジンギスカン、長沼ジンギスカン、安平ジンギスカンなど市や町のご当地料理として売出し中です。

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ジンギスカンの調理方法ですが、流派や各家庭によって様々。恐らく正解はありません。月寒流の場合は、脂を鍋の頂部に配置し、鍋の斜面で肉を焼き、底の部分で野菜を焼く場合が多い気がします。滝川流の場合は、もやしでジンギスカン鍋を覆い、もやしの上に野菜、肉を置き、ジンギスカンの汁を注ぎ、煮えたり、焼けたりするのを待ちケースがほとんどではないでしょうか。入れる具材は店や家庭によりまちまちですが、もやし、玉ねぎ、ピーマン、きのこ、アイヌネギ、アスパラ、とうもろこし、豆腐、かぼちゃ、うどんかラーメンを入れるケースが少なからずあるような気がします。そして、ジンギスカンから派生した塩ホルモンとジンギスカンを一緒に煮るホルジンも美味しいですよ。

▼生ジンギスカンの焼き方

▼タレ付きジンギスカンの焼き方

北海道のジンギスカンレストラン

北海道にはジンギスカンの名店も多く、私が食べたことのあるお店は以下のとおり。長い行列ができるところも少なくないです。また、ビール園とジンギスカンは切っても切れない関係にあり、札幌には日本の四大ビール会社のうち、3つのビール会社が経営するサッポロビール園・アサヒビール園・キリンビール園でもジンギスカンを提供しています。

松尾ジンギスカン滝川本店

松尾ジンギスカンは札幌市と旭川市の中間に位置する滝川市に本社がある有名ジンギスカンチェーン店。略して、マツジン。1956年に創業しました。現在は松尾 吉洋氏が社長を努めます。北海道を代表するジンギスカンチェーン店として知られ、ジンギスカンの二大流派、滝川流の代表格と言える存在です。自前で肉やタレを製造して販売しているのも特徴でしょう。滝川以外にも、札幌、新千歳空港、北広島、旭川、網走、釧路、千歳、岩内、岩見沢、新宿、赤坂、銀座などに支店やフランチャイズ店を持ちます。記事はこちら

▼松尾ジンギスカン本店
ジンギスカン -松尾ジンギスカン滝川本店-

成吉思汗だるま本店

成吉思汗だるまは札幌市中央区すすきのにある人気ジンギスカン店。現在は金官 澄子氏が女将を務め、1954年に創業しました。北海道内でも屈指の人気を誇るジンギスカン店で、すすきのに本店と4つの支店があり、特に本店は行列ができることで知られています。柔らかいラム肉と昭和時代を感じさせるお店の雰囲気が好評です。ただし、2018年に本店はリニューアルされました。記事はこちら

▼札幌のだるま本店
ジンギスカン -札幌のだるま-

大黒屋本店

成吉思汗大黒屋本店は旭川市の繁華街にある人気ジンギスカン店。2002年に創業しました。北海道内でも屈指の人気を誇るジンギスカン店で、行列ができることで知られています。柔らかいラムと煙がもくもくしたお店の雰囲気が好評です。残念ながら、本店は2016年10月に閉店しました。現在は大黒屋5丁目支店のみ営業しています。以下は閉店前の記事です。記事はこちら

▼旭川の大黒屋本店
ジンギスカン -旭川の大黒屋-

さっぽろジンギスカン本店

さっぽろジンギスカン本店は札幌市中央区すすきのにある人気ジンギスカン店。小林武央氏が1986年に創業しました。ローソンが近いです。建物はプレハブで、松田釣具店の2Fに店舗があります。札幌のど真ん中にこのような建物で営業しているのは、かなり珍しいのではないでしょうか。美味しい生ラムジンギスカンを提供していることで知られ、開店前には行列ができることもしばしばです。記事はこちら

▼札幌のさっぽろジンギスカン本店
ジンギスカン -さっぽろジンギスカン-

ジンギスカン白樺本店

ジンギスカン白樺は帯広市清川町に本店がある人気ジンギスカン店。現在は佐久間 俊男氏が社長を務め、1957年に創業しました。本店は帯広の市街地からは結構遠く、富良野に支店があります。どちらも行列ができることで知られ、多くのお客さんが白樺のジンギスカンを求めてやってきます。木をふんだんに使った建物も新しく、快適に過ごせると思いますよ。記事はこちら

▼帯広のジンギスカン白樺
ジンギスカン -帯広の白樺-

松尾ジンギスカン札幌駅前店

私が伺ったのは札幌駅前店。日本生命札幌ビルの地下1階にあり、平日の14:00頃に伺いました。店内はとても綺麗で、一見するとジンギスカンが焼かれるとは思えない雰囲気。ゴージャスです。座席は全てテーブル席で、これなから家族連れでも楽しめるでしょう。老舗系のジンギスカン店との違いでいくと煙が出ていないことも女性に好まれそうです。記事はこちら

▼札幌の松尾ジンギスカン札幌駅前店
松尾ジンギスカン

三星食堂

三星食堂は旭川市の北部方面に位置する名寄市の老舗食堂。1914年に創業しました。現在は武田 宏三氏が店主を務め、名寄駅のすぐ近くにあります。メニューが豊富なことで知られ、名寄市民には馴染みの食堂です。鳥の照焼特製マヨネーズ炒定食やなよろ煮込みジンギスカンが特に人気があるようで、お昼時は多くのお客さんで賑わいます。昔はレストラン緑屋など地元民におなじみのごはん処がたくさんありましたが、もうめっきり減ってしまいました。三星食堂にはなんとか頑張って欲しいですね。記事はこちら

▼名寄の三星食堂のジンギスカン
煮込みジンギスカン -名寄の三星食堂-

平和園白石店

平和園は帯広市に本社があるジンギスカンチェーン店。ジンギスカンなのにジンギスカン鍋を使わない、日本初の焼き肉スタイルのジンギスカンレストランです。1970年に創業しました。現在は新田 隆教氏が社長を努めます。帯広市以外にも、幕別、音更、芽室、札幌に支店を持ちます。友人と会食をするため、平和園白石店に訪問しました。店内は全て全てテーブル席で、靴を脱いで座るテーブル席と靴を履いたまま座れるテーブル席があるので、家族連れでも食事が楽しめるでしょう。記事はこちら

▼札幌の平和園白石店
ジンギスカン -平和園-

家庭のジンギスカン

ちなみに私の家の家庭のジンギスカンの焼き方です。うちはほぼ滝川流。あとは名寄出身なので、普通の鍋で作る煮込みジンギスカンをたまに食べます。ジンギスカン鍋に野菜やうどんを一気に並べ、ドーム部分の野菜の上に肉を置くのが我が家のスタイル。そして、焼くというより、蒸して、頃合いを見てジンギスカンのタレを鍋に注ぎいれます。あとは煮えるのを待つのみ。住んでいる場所によって色々な食べ方があると思いますよ。

▼家庭のジンギスカンの焼き方

▼南部鉄器のジンギスカンの鍋
ジンギスカンの鍋
▼一気に食材を投入
ジンギスカン
▼焼くというより蒸す
ジンギスカン
▼ジンギスカンが煮えてきた
ジンギスカン

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